大学で学ぶ経営学部と経済学部と商学部

経営学部

経営学部は名前からどのようなことを学べるのかがなんとなくわかります。

何が学べるのかよく分からない名前の学部も多い大学ですが、経営学部なら会社経営 のために必要なことを学べるのではないかと想像できるでしょう。 経営という単語からお金儲けのための方法を、お金を多く稼ぐ、企業が利益を出す ための方法を学ぶのだと考えている学生も多そうです。 経営学ではそういったことを学べるのも間違いではありませんが、お金を稼ぐための 方法を教えてもらうのが全てだと考えていては経営学の本質を知ることは出来ず、 ほんの一面を知っただけにしかなりません。 金儲けのための学問ではなく、経営というものを対象としたのが経営学なのです。 大学を出て就職するのならともかく、自分で起業するのなら会社経営をするための 知識も必要になり、その知識はお金儲けの方法だけではなく会社を運営していく 方法なども含まれます。 また個人商店や営利目的の会社以外にも、NPOのような非営利団体や自治体にも 経営というものはあります。 自治体を運営していく方法を学ぶのも経営学の一面になりますが、自治体は決して お金を稼ぐことを目的に運営しているのではありません。 運営するためにお金は必要になりますが、経営学で学ぶことは上手に運営すること、 経営することになるのです。 自治体やNPO以外にも利益を出すことを目的としない団体は多くあり、それらを 経営していく方法を学べるのが経営学部です。 学生にもわかりやすくいえば、生徒会や部活動もそういった団体に含まれます。 部活動には毎年予算が振り当てられ、その限られた費用の中で活動していくことに なりますが、基本的にはお金目的で活動することはありません。 部費が足りなくなったら部員から徴収することもありますが、そのお金も部の 活動維持のために使われます。 部活動の一環で収入を得ることは全く無いとは言いませんが、利益を出すことを 考えて動くことはないでしょう。 会社経営とは無縁に思える部活動ですが、それでも経営とは無縁ではありません。 部活動でお金の管理がずさんだと、早々と予算を使い切ってしまい年間の活動が 不可能になったりと、お金の管理だけでも大きな意味があるのです。 経営学では大企業を取り上げて考えるケースも多いのですが、そこで得られる知識 は対象が企業でなくとも充分に役立つのです。 企業の場合は利益を出すために経営するので、経営学=利益を出す方法と捉えられ やすいのですが、経営学の中のひとつの項目に利益を出す方法がある、と考えて おきましょう。 ある程度の大企業や国営企業ならお金儲けだけでなく地域社会への貢献、地元の 雇用促進など直接利益を産むこと以外の目的を持つこともありますが、中小企業 や個人商店レベルのお店ですと、それよりもまずお金を稼ぐことが第一になって しまうのは無理からぬことです。 自分を育ててくれた地域に恩返しがしたい、役立ちたい、貢献したいと考えても、 体力のない小規模なお店ではちょっと油断したら本業の方が赤字になって、 恩返しをする前に潰れてしまいかねないからです。 それでは自分はおろか従業員の生活すら守れないことになりますので、やはり本業 でお金をしっかり稼ぐことが経営の基盤になり、その部分が大事になるのです。