大学で学ぶ経営学部と経済学部と商学部

経済学部

経済学部はなんとなく経営学部よりも難しいことを学びそうなイメージが。

経済学とは経済の仕組みや様々な経済活動の仕組みを学び研究するための学問です。 経済活動といってもピンとこないかもしれませんが、個々の消費者の消費行動、 政府が発表して実行する景気政策、銀行の最適な貸付け行動などのことです。 個人レベルでいえば金銭を対価に何かを得る行動、とでも解釈すればよいでしょうか。 コンビニでおでんを買うのも消費行動になりますし、自動販売機でおでんを買うのも 消費行動、おでん屋でおでんを買うのも、居酒屋や和食屋でおでんを買うのも 消費行動になります。 おでんに限らずコンビニで缶コーヒーを買うのも、シャーペンを買うのも消費行動 になりますし、もっと安いチロルチョコを買うのだって消費行動です。 大きな金額になれば車を買うことも消費行動ですし、家を建てたり買ったりするのも 消費行動で、たとえ1円でも1億円でも同じように消費行動になります。 こういった消費行動が普通の人の行う経済活動ですが、国レベルになるともっと 大きな規模の活動になります。 国の経済を左右する政策、子供手当ての支給なんかもそうですし、道路をいっぱい 作ってお金を回しましょう、という景気対策も経済活動になります。 なんらかの減税期間を設けるのも、消費税を上げるのも経済活動になり、そういった 国の活動は景気を大きく左右するだけの影響力を持っています。 また経済活動が行われる場所も経済学部の考察対象となり、外国為替市場の仕組み、 独占市場の構造などを深く理解することにも繋がります。 そのような考察の対象は経済の中のごく一部の局所的なものだけでなく、経済全般に 関わる大域的なものまで多岐に渡ります。 そしてそれぞれの考察対象に応じて、発展論や財政学、貿易論や金融論、厚生経済学、 都市経済学や環境経済学など多くの分野に細かく分けられます。 それらの根底にあるのが経済学でそこから多くの経済理論に発展しているのです。 経済理論の根底となる経済学の重要な大黒柱は3本あります。 それはマクロ経済学、ミクロ経済学、計量経済学で、ミクロ経済学とマクロ経済学は 全ての応用経済分野の理論的枠組みの基礎となっています。 ミクロ・マクロ経済学がなければ現在の応用経済分野はここまで発展していなかった でしょうし、これからもこのふたつが経済の発展に多大な貢献をするでしょう。 近代経済学は人々の消費行動やそれによって構成される社会の仕組みを解明する ために、経済を知るための科学的な方法を発展させてきました。 その考え方は経済に関わる分野だけでなく、心理学や社会学、政治学などの 社会科学系科目にも応用されていますし、さらには都市工学などの工学系分野にまで とても広く応用されています。 経済学を学べば経済活動に関すること以外にも多くの分野で役立つ事が期待でき、 結果的に金銭的な利益を得ることにも結びつくでしょう。 お金儲けには直接繋がらないようにも思える経済学ですが、遠回りをしているようでも 会社を経営するなら学んでおいてもムダになることはありません。 商学部や経営学部のように帳簿の付け方など経営の実務的な手続きとは無縁ですが、 多くの分野に応用できる考え方を会得することができるのが経済学部です。